見返り猫の名作☆竹内栖鳳《班猫》@山種美術館
本日は平日にしてはめずらしく、わが家のビボーの乙女、
ビビ子さんの登場です。じつは昨日、ねこねーさんは半日休暇を取得して、
会社に行く前に、とある場所へ立ち寄ってきたのですが、
今日のブログでは、その時のおみやげを早速ご紹介しようと思いまして。
絵本部屋のこたつの上で、ビビ子嬢にもご協力いただいて撮影した
おみやげショットがこちら↓
ねこねーさんが会社を半休してまで向かったのは、
恵比寿駅から10分ほどばかり歩いたところにある山種美術館。
日本画専門の美術館として名高い同館では、来週の水曜まで
「村上華岳 ―京都画壇の画家たち」という特別展が開催されているのです。
村上華岳(むらかみ かがく)は、大正から昭和にかけて活躍した
京都出身の日本画家。
山種美術館が所蔵する村上華岳の作品《裸婦図》が2014年に
国の重要文化財に指定されたことを記念して企画されたのが、
今回の展覧会なのですが、日本画&ねこ好きのねこねーさんは、
とある理由のために、この展覧会をどうしても見ておきたかったのです。
もちろん、今回のメイン作品である《裸婦図》も、ばっちり拝んできましたよー!
こちらのポストカードのスケスケウェアをお召しになっているヌードなお方が、
このたび重要文化財に指定された名画です↓
求道的な制作活動を続けていた華岳らしい、ヌードでありながら観音さま的な
雰囲気の漂う崇高さに包まれた作品でしたが、ねこねーさんの絵の好みとは
違うタイプの作品なので、実物を目の当たりにしても正直なところ、
作品のオーラに感電するとか、感動の波が押し寄せるようなことはありませんでした。
でも作品のそばには、この絵を見て死ぬのを思いとどまった女性のエピソードを
取り上げた新聞記事の切り抜きも掲載されていたので、見る人が見ると
後光が射したように見えるのでしょう。
ビボーの道を極めるわが家のビビ子さんも、ねこねーさんが買って来た
《裸婦図》のポストカードに刺激を受けた模様。
日々ファッションモデルとしてベランダでキャットウォークの練習に
励んでいるビビ子さんですが、どうやら絵画のモデルにも
チャレンジしてみたいようです↓
ご本ニャン曰く「ヌードモデルもOK」とのことですが、
ビビちゃんは、普段からヌードですからね(笑)
じつは、ビビ子さんをやる気にさせたのは、
華岳の《裸婦図》だけではないのです。
ねこねーさんが今回の展覧会を訪れた大本命、
《班猫》(はんびょう)の妖艶さもかなりの刺激になったみたいですよ♪
《班猫》というのは、今回のメインテーマの村上華岳の師のひとりである
竹内栖鳳(たけうち せいほう)が手掛けた見返りにゃんこの傑作です。
華岳の《裸婦図》同様に重要文化財に指定されている名作なんですよ↓
山種美術館が所蔵しているこの猫の絵は、今回じつに3年ぶりの展示
ということで、ねこねーさんはそのチャンスを見逃すまいと、
気合いを入れて会社を半休にしてわざわざ拝みに行ったのでした。
実際の作品は、思った以上に大きくて、描かれているにゃんこは実物大以上。
妖艶なポーズに加え、筆遣いの繊細さと輪郭がぼんやりとした何とも言えない
色使いが功を奏して、「魔猫」のような存在感を醸し出していました。
参考までに、作品の筆遣いがよくわかるこちらの動画もリンクさせていただきますね↓
ちなみに動画の冒頭のモノクロ写真の人物が、竹内画伯ご本人です。
美術館のショップでも、この《班猫》関連グッズがたくさん販売されていましたが、
実物の色を再現するのは難しいのかなぁ。ポストカードの印刷も色彩的に
残念なクオリティで、印刷会社さんにはもっと頑張っていただきたい感じでした。
その中でも比較的キレイに印刷されていたのが、先ほどの写真の中央に写っている
山種美術館の竹内栖鳳の小冊子。お手頃価格だったので1冊購入してきたのですが、
その中には《班猫》の誕生秘話も記載されておりました。
この絵のモデルとなったお猫さまは、沼津に滞在していた栖鳳が偶然見つけた
八百屋のおかみさんの愛猫だったようなのですが、栖鳳はそのにゃんこに
中国南宋時代の徽宗(きそう)皇帝の描いた猫の面影を感じたのだとか。
こちらが小冊子に載っていた徽宗皇帝が描いた猫絵です↓
かなりの化け猫風ですね(笑)
竹内栖鳳の《班猫》のエピソードについて興味のある方は、
以下の画像をクリックして本文をお読みください↓
※画像をクリックすると大きな画面でご覧いただけます。
竹内栖鳳「涼台小話」より/『文藝春秋』昭和8年6月
素晴らしいことに、実際のモデルにゃんこのお写真も存在しています。
今回の展覧会の《班猫》のコーナーにも展示されていましたが、
「班猫 モデル」の検索ワードでWEB検索にかけると、モノクロのお写真が
いくつも表示されると思いますので、気になる方は検索してみてください。
写真を見る限りでは、ごくごく普通のキジトラにゃんこなのですが、
竹内栖鳳がわざわざ八百屋のおかみさんに交渉してまで
もらいうけたがった何かが、このお猫さまにはあったのでしょう。
作品のモデル役を務めた後、行方不明になってしまったキジトラちゃんは、
もしかすると徽宗皇帝に描かれたにゃんこの化身だったのかも?
ビビ子さんも言うように、猫神さまだったのかなぁ。
食べ物にしか興味がないトトちんまでもが興味津々だなんて、
ミステリアスな班猫さんは、やっぱり神様だったのかしれませんね。
山種美術館の《班猫》が展示もされている「村上華岳 ―京都画壇の画家たち」展も
いよいよ来週の水曜日まで。昨日は平日の午前中だったにもかかわらず、
結構な数の人が見に来ていましたから、週末や祝日は混雑するかもしれません。
でも今回を見逃すと、また次にいつ拝めるかわかりませんから、
近場でお時間のある方は、ぜひ美術館へ。
展覧会の作品数はそれほど多くありませんが、村上華岳の作品はもちろん、
その他の京都画壇の画家たちの作品も十分に見応えがありますよー!
美術展の詳細は、山種美術館のHPでご確認ください:山種美術館
ちなみに、ねこねーさんは最近オークションで竹内栖鳳が描いたと思われる
雀さんの日本画をゲットいたしまして、その関連で竹内栖鳳のことを調べていて
今回《班猫》が公開されていることに気づいたというわけです。
入手した雀図は保証なしのオークションものなので、
真筆の可能性は極めて低いように思うのですが、
でも、偽物にしては妙に絵がうまいんですよ!
なので、思わずフンパツして大枚はたいて競り落としてしまいました(笑)
といっても、お小遣いで買えるレベルですが。
猫絵が素晴らしい栖鳳ですが、雀もなかなかですよ♪
本物だといいんだけどなぁ。どうかなぁ。
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