【マレーシア発】故人にお世話された野良ねこ、お墓から離れず。。
「犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ」ということわざは、
お世話になった人のことを忘れないわんこの健気さを言い当てた言葉ですが、
その猫バージョンはというと、「猫は三年の恩を三日で忘れる」。。
まったくもう、お猫さまってば(苦笑)…と思わざるを得ない薄情さなのですが、
まぁ確かに世の中的には、にゃんこって、そういうドライなイメージよね。
と、半ば無理やり、納得してみたところで、やっぱり、ねこねーさん的には
腑に落ちない。
だって、ブログ用にねこネタ探しをしていると、忠犬ハチ公並みの忠猫ぶりを
発揮しているお猫さまのニュースを見かけることが時折ありますから。
本日ご紹介するマレーシア・ランカウイ島在住の白猫ちゃんも、その1匹。
土を掘り起こしたような場所に横たわっているこのにゃんこ、
実は、ある人のお墓のそばに陣取っているのです↓
Photo:HAMZAH OSMAN / New Straits Times Online
この写真が撮影されたのは、90年の人生に幕を閉じた
イスマーイール・マットさんの埋葬時。
次のお写真でも、ご親戚や村人たちと思われる参列者たちといっしょに、
白猫ちゃんがちょこんと泥んこの上に寝そべっているのがわかりますね↓
Photo:Facebook
これらの写真を撮ったのは、イスマーイールさんのお孫さんで、
ご自身のFacebookにSoffuan CZの名前で白猫ちゃんの動画をアップしてる
Zarul Hisham Md Zaidさん。
イスラム教徒である彼のおじいさんは、ねこが大好きで、
自宅で10匹のねこを飼っており、さらにモスクにいる野良ねこたちにも
エサをあげていたのだとか。
そんな故イスマーイールさんのお墓に馳せ参じた白猫ちゃんは、
彼の飼い猫のうちの1匹…かと思いきや、どうやらモスクでエサをもらっていた
オスねこのようです。マレー語で白を意味する「プティ(Putih)」と呼ばれている、
モスクの常連にゃんこです。
後ほどご覧いただく動画を観ればわかるのですが、
イスマーイールさんの埋葬現場にしがみつく、プティ君の取り乱し方は、
まさに、最愛の旦那さまの急死を受け入れることができない奥様のようで、
なんといいますか、痛ましくって、見ていられないくらいなのです。
Photo:Facebook
葬儀の参列者たちが墓地から去ろうとしても、
その場から離れようとしなかったプティ君。
いつもごはんをくれた優しいイスマーイールさんが、
土の下にいることがわかっているのでしょうね。
Photo:Facebook
参考にした英語の記事にすると、どうやらプティ君は、埋葬の日の前日に
イスマーイールさんの自宅に連れ帰られたものの、埋葬時にひょっこり墓地に
姿を現したようです。墓地から自宅までは片道5kmの距離。
プティ君は、イスマーイールさん会いたさに、ひとり黙々と
墓地に向かって歩き続けたのでしょう。
Photo:Facebook
お世話してくれた人のお墓のそばを離れないにゃんこのニュースは、
ねこねーさんもこれまでに、いくつか目にしたことがありますが、
最愛のひとの墓地を前にして、ここまで悲壮感ただよう行動を見せた
にゃんこは、プティ君がはじめてです。
必死でお墓を掘り起こそうと試みるプティ君の動画はこちら↓
Facebookに投稿された動画には、イスマーイールさんのお孫さんによる
コメントも添えられているのですが、英語ではないので、
Google先生の力を借りても、ねこねーさんにはイマイチよくわからず。
参考にした英語の記事も、どこまで忠実にお孫さんのコメントを訳せているのか、
少々謎なのですが、動画に映っているプティ君の行動だけは、
紛れもない真実だと思います。
別の動画のプティ君は、まるで土の中に埋まっているマタタビでも
掘り起こそうとしているかのような行動を取っておりますが…↓
うーん、やっぱりこれは、イスマーイールさんのお墓だと
わかった上での行動ですよね?
いつも近くにいたと思われる飼い猫ではなく、よりによって
お外暮らしだったこの子が、こんなにイスマーイールさんとの別れを惜しむのは、
なぜなのでしょう。1人と1匹は、なにか特別な絆で結ばれていたのかなぁ。
悲しみの淵に追いやられたように見えるプティ君、
ペットロスならぬ、お世話係ロスから、早く立ち直れるといいなぁ。
関連記事はこちら↓
The Telegraph(9月19日):Cat appears during funeral and ‘refuses’ to leave man’s grave
New Straits Times Online(9月19日):Cat’s long walk to the grave of his loving master
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