東京国立近代美術館で開催中!「隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則」
今月から新しいURLにお引っ越しして、ひさびさに毎日更新を復活した「ねこねこNEWS」。記事をアップするためのねこネタ探しも再開して、情報のインプット量が増えたねこねーさんは、今月ご紹介したお猫さま関連の映画や本、展覧会などに刺激されて「忙しくても、なんとか工夫して、文化的な生活を取り戻そう!」と思い始めていたりします。昨日も、ねこネタ探しとは別に、美術展の開催スケジュールを調べていたのですが…
あら、ヤダ!まさかのまさかの超大物建築家の展覧会のタイトルに、お猫さまの顔文字が!ねこねーさんが思わず目を疑ったのが、今月18日から東京国立近代美術館で開催されている隈研吾展。副題には黒猫ちゃんの絵文字を使って「新しい公共性をつくるためのネコの5原則」と書かれているじゃあーりませんか!
慌てて調べてみたところ、この展覧会はすでに昨年末に高知県で、続いて今年の1月末から3月末までは長崎県で開催済みの巡回展で、東京開催は3都市目。
ワイドショーでは相変わらず、東京五輪の観客の有無問題が取り沙汰されていますが、メイン会場となる新国立競技場の設計を手掛けたのは、この隈研吾さんですからね。この時期に、東京で展覧会が開催されるのは、まさに理想的なタイミング!しかも、お猫さまと関連性のある展示内容だニャンて、最高じゃないですか!
ちなみに、みなさんすでにご存知のことと思いますが、こちらが建築家の隈研吾氏です:
こんな大御所建築家が、にゃんこな副題を持つ展覧会を大々的に開催するニャンて、ねこねーさんは予想もしませんでしたよ!
今回の展覧会で取り上げられる、ネコの視点から都市での生活を見直すリサーチプロジェクト《東京計画2020(ニャンニャン)ネコちゃん建築の5656(ゴロゴロ)原則》(Takramとの協働)には、1964年に開催された前回の東京五輪のメイン会場、国立代々木競技場を手掛けた丹下健三氏への想いが込められているようです。
ねこねーさんが下手に要約して隈研吾さんの想いが伝わらないといけないので、プレスリリースに掲載されていたご本人談を以下にまるっと引用させていただきます。
1964年の東京五輪で「国立代々木競技場」を設計した丹下健三氏。僕が「建築家になろう」と決心したのは小さい頃にその代々木競技場を初めて見た時でした。その丹下さんは1961年に「東京計画1960」という東京の都市計画を発表しました。人口の増加と経済発展で住む場所が飽和し、東京湾の上に住宅地を造るという都市計画でした。高度経済成長期の非常に壮大で未来志向の、右肩上がりの時代の都市計画でした。
それから60年がたち、奇しくも次の東京オリンピック・パラリンピック開催が開催される日本は、少子高齢化で経済は伸び悩むという、60年代とは全く別の様相を呈しています。その中で、僕は逆の幸せの形を模索しました。建物は低くして、木や石など自然の素材を使った建築です。右肩下がりの時代に以前と同じようなコンクリート造の高そうな建築を目指すのは、個人的には恥ずかしいと思っているからです。
(2021年5月7日、隈研吾建築都市設計事務所で本人談) 出典:PR Wire
丹下さんとは逆の都市計画とは何か。その時に考えたのが、人間がもう一度ネコのように小さくなって、地面の近くをはい回ることではないかと。丹下さんの都市計画が「神の視点」、上からの目線だとすると、僕は徹底的に下から目線の極地で都市計画をとらえてみようと思いました。それが「ネコの視点」なのです。
なるほど、「神の視点」に対する「ネコの視点」なんですね!でも、ねこ好きさんたちにとっては、ネコも神さまですけどね(笑)
上記のインタビューでは、隈研吾さんのねこ好き度合いがイマイチわからないのですが、《東京計画2020(ニャンニャン)ネコちゃん建築の5656(ゴロゴロ)原則》なんていう萌えまくりのリサーチプロジェクトをつけたあたりが、どう考えても、かなりのねこ好き!
隈さんのねこ好きカミングアウト的な記事がないかな?と探してみたところ、10日ほど前にアップされた「ぴあ」のインタビュー記事でご本人が「大のネコ好き」と語っていました!建築家への道を志したのも、お猫さまとの関係が影響していたようですね。
ぴあ(6月15日):隈研吾の建築を、ネコの目線で再検証!? クマとネコの意外な関係とは?
現在開催中の東京国立近代美術館での展覧会は、しかしながら、会場全体がねこまみれというわけではありません。そこは世界に名だたる隈研吾先生の大展覧会ですから、プロの建築家が刺激を受けまくりそうな専門性の高い大真面目な展示内容がほとんどのようです。会場に入ってすぐにお猫さまワールドに癒されると思って出かけると「これじゃない」感に襲われてしまうかもしれません。
一般的に建築テーマの展覧会は、美術展と違って、鑑賞のハードルが高めですから。でも、これを機会に巷のねこ好きさんたちにも、隈研吾さんのアイデアとそれを具現化した建築の素晴らしさに触れていただけると良いなと思います。
展覧会の全貌を予習できるこちらの動画も参考に。お猫さまプロジェクトの展示は、動画の後半2:50過ぎくらいから映し出されます。
東京国立近代美術館での展覧会は、9月26日(日)まで開催予定。期間も長めなので、夏休みを利用して観に行くのもオススメです。でも、場合によっては、新型コロナの影響で一時的に閉館してしまうなんてこともありえますから、サクッと観に行ける距離にお住まいの方は、早めに足を運んだほうが見逃さずに済むかもしれません。
チケットは、当日券も販売されているようですが、オンラインでの事前予約・購入がおすすめされています。興味がある方は、特設ページ経由でご確認ください。
特設ページ:隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則
いちおう、ねこねーさんは、隈研吾さんが手掛けた新国立競技場に足を踏み入れることができる東京五輪の陸上競技のチケットホルダーなのですが、再抽選で当たるかどうかわかりませんし、気持ち的には無観客開催を支持したいので、当選したとしても、行くかどうか、ビミョーなところ。。生まれ変わった国立競技場には、コロナ禍が終息した頃に何か別のイベントを楽しむために安心して訪れたいですね。
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PR Wire(5月24日):隈研吾氏の展覧会「新しい公共性をつくるためのネコの5原則」、東京国立近代美術館で6月18日開幕
Yahoo!Japan(6月15日):「隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則」が東京国立近代美術館にてスタート!
Internet Museum(6月23日):隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則