深夜のタイムズスクエアを、ねこ動画がジャック中!
こないだの土曜日のねこねーさんのお出掛け先は、横浜美術館。お友達といっしょに
「村上隆のスーパーフラット・コレクション ―蕭白、魯山人からキーファーまで―」
を鑑賞してまいりました。
村上隆氏がコレクションしているアート作品を展示している企画展なのですが、
にゃんこ関係の作品としては、精密なタッチの鉛筆画家として有名な
故・吉村芳夫さんの息子さん、吉村大星氏の野良ねこの絵も展示されておりました。
ねこねーさんもロンドン留学時には人一倍、美術展に足を運んでいたのですが、
日本に戻ってきてからは、まったくといっていいほど行かなくなってしまって、
最近、反省しているのです。。
都内で話題になる展覧会は、作品がまともに観れないほど混み過ぎていたり、
入場料もなかなかのお値段だったり、そもそも家から美術館まで遠い…というのが
縁遠くなってしまった理由だったりするのですが、やはり美術館や博物館に行くと
精神的に満たされるというか、英気を養えるような気がします。
そんなわけもあって、今回の「ねこねこNEWS」では少々趣向を変えて、
アートネタでも取り上げてみようかと。とはいえ、もちろんねこ関連のお話ですよ♪
米ニューヨークのタイムズスクエアで現在、23時57分から深夜までの3分間に
毎晩同じねこ動画が上映されていることをご存知でしょうか?
企業のネオンサインがひしめくタイムズスクエアに深夜、突如として現れる
ハチ割れにゃんこの動画。巷で有名なにゃんこスターというわけでもなく、
ごくごくフツーの白黒にゃんこが、これまたごくごくフツーに
ミルクをなめ続けるだけなのですが…
Photo:Times Square Arts
この写真はコラ画像じゃありませんよ。深夜直前のリアルショットです。
複数のスクリーンをジャックした形でマルチ上映されるにゃんこの光景は、
かなりのシュールさですね。
Photo:Times Square Arts
雑然としたタイムズスクエアで、しかも、深夜のこんな時間に
毎晩にゃんこがミルクをペロペロしている映像が流れるなんて、
「なんじゃ、これりゃ?」と思われる方も少なくないと思われます。
Photo:Times Square Arts
でも、NY在住の方には、この深夜のスクリーン・ジャックは、
すでにおなじみの光景なのかな?
このプロジェクトは、2012年から続けられている
「ミッドナイト・モーメント(Midnight Moment)」というタイトルの
タイムズスクエアで深夜に開催されているアート・イベントの一環。
タイムズスクエアとコンテンポラリー・アートのコラボレーションを企画している
Times Square Artsというアート団体が、The Times Square Advertising Coalition
(TSAC)というタイムズスクエアの広告関連の団体とタッグを組んで
展開している映像シリーズで、今月上映される作品がたまたま、ねこ動画だった
…というわけです。
こちらの写真は、オープニング当日のお写真なのかな?
にゃんこ映像の説明書きのようなものが掲げられていますね↓
Photo:Times Square Arts
天下のタイムズスクエアに大々的に、しかもマルチ画面で上映されることになった
このにゃんこは何者…じゃなかった、何猫なのかというと、
スイスの2人組のコンテンポラリー・アーティスト、ぺーター・フィッシェリ
(Peter Fischli)氏とダヴィッド・ヴァイス(David Weiss)氏が手掛けた
「Büsi (Kitty)」というタイトルの映像のお猫さま。
れっきとしたアート作品ニャのです♪
どうやら2001年にタイムズスクエアで上映されたことがある作品のようで、
今回はソロモン・R・グッゲンハイム美術館で2月5日から4月27日まで
開催される彼らの回顧展『Peter Fischli David Weiss: How to Work Better』の
オープンに合わせてひさびさの再上映となったようです。
恥ずかしながら、ねこねーさんはこのおふたりのことは存じ上げませんでしたが、
知る人ぞ知るスイス・アート界の巨匠!
2010年には金沢21世紀美術館でアジア初の大規模な個展も開催しています。
ヴァイス氏はすでに2012年に他界されていますが、
今回グッゲンハイム美術館で開催される回顧展では、
おふたりの長きに渡る芸術活動の全貌が満喫できる模様。
日本でも巡回展を開催してくれればいいのですが、とはいえ、
彼らが手掛ける作品は、いわゆる現代アートですからね。
古典的な作品と比べて、一筋縄ではいかないというか、
取っ付きにくい部分がなきにしもあらず…なのかもしれません。
というのも、今回タイムズスクエアで上映されているにゃんこ動画も、
ただ単に、白黒にゃんこがお皿のミルクをペロペロしているだけ。
思わず微笑んでしまうYouTubeの大ヒットねこ動画を見慣れている人には、
物足りない内容かもしれません。
こちらが、そのタイムズスクエアで夜な夜な映し出されている
スイスの巨匠のねこ映像(音声なし)です↓
YouTubeにアップされている動画は6分35秒の長尺なのですが、
このうち3分間だけがタイムズスクエアで上映されているのでしょうか?
この作品が意図しているのは…
日常的な光景に焦点を当てることで、当たり前のことに崇高さを見いだす試み。
とかなんとか、そんな感じのことのようです。
ねこねーさんは、ネオンがギラギラしているタイムズスクエアに
癒し系のにゃんこ動画が映し出されるという事実だけで、すでに大満足なわけですが、
アート的な視点から見直してみると、これまた違う趣きに感じられます。
しかも、このねこ動画は、1995年のヴェネツィア・ビエンナーレで発表された
全編96時間もある彼らのビデオ・インスタレーション「Untitled (Venice Work)」の
ごく一部というのだから、いやはや、さすがコンテンポラリー・アートというか、
なんというか…(笑)
テキトーなことを書くと、アート通の方に怒られそうなので、
そろそろやめますが、このタイムズスクエアの深夜上映企画は、
過去作品も気になるアートぞろいです。
興味のある方は、ぜひタイムズスクエア・アーツのHPでご確認ください↓
Times Square Arts:Midnight Moment
関連記事はこちら↓
Times Square Arts:Büsi (Kitty) February 1, 2016 – February 29, 2016
The Verge(2月2日):This cat video will overtake Times Square every night in February
GIZMODE(2月3日):なんだこれ? タイムズスクエアで流れる巨大なネコ動画
ちなみに先月上映されていた作品は、お猫さまではなく、お犬さま!
アカデミー賞の短編ドキュメンタリー賞のショートリストにも選ばれた秀作
「Heart of a Dog」の特別バージョンでした。ちなみに監督は、
2013年に他界したミュージシャン、ルー・リード氏の3人目の奥様だった
ローリー・アンダーソンさん!いろいろと気になる作品なので、
日本でも公開してくれるといいんだけどなぁ。。
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