【英国発】皮膚無力症の弟トビー&歯なしの兄クウィントン
人間の三大疾病といえば、言わずと知れた「がん」「心疾患」「脳卒中」ですが、
お猫さまの場合は、ペット保険会社が先日発表したランキングによると、
老猫の場合は「腎臓病」「腫瘍」「心臓病」がトップ3に
位置づけられているようですね。
でも、人間でもねこでも、命に関わるほどではないけれど、
正常な状態と比べて明らかに何かがおかしい「奇病」と言われるタイプの
めずらしい病気や見た目の違う状態を余儀無なくされる場合があります。
例えば、先天的な遺伝子異常が原因の多指症もそのひとつ。
「ヘミングウェイ・キャット」と呼ばれる指が多いにゃんこは、
ねこ界ではかなりポピュラーな存在なので、個性のひとつとして
受け入れやすいものだと思われますが、染色体異常の鼻ペチャにゃんこなどは、
お顔の感じもニャンだか普通と違ってくるので、いい意味でも悪い意味でも
特別感が際立ってしまいます。
「ねこねこNEWS」では、そのような身体的なレベルでの個性派にゃんこを
今までかなりの数ご紹介してきたのですが、本日スポットライトを当てるトビー君は、
過去の異猫ファイルに記録されていない初めてのケースかも。
イギリスのコッツウォルズ地方ストラウドにお住いの彼の異猫っぷりは、
一目瞭然。あたかもディズニー映画の中に登場するヨボヨボのおじいさん猫
のような味のあるお顔をしています↓
まぶたも頬もひどく垂れ下がって、もしかするとギネスのご長寿にゃんこ記録を
更新するレベルの長老だったりして?と思いたくなりますが、実際の年齢は6歳。
老猫というには、まだちょっと早すぎるお年頃です。
トビー君のお顔を際立たせている原因は、
エーラス・ダンロス症候群 (EDS:Ehlers-Danlos syndrome)
もしくは猫皮膚無力症 (FCA:eline cutaneous asthenia)と呼ばれる
コラーゲンの欠乏が原因とされる難病です。
これは人間にも起こりうる病気で、ヒトの場合、年齢に限らず皮膚が極端に
シワシワになったり、ゴム人間のように皮膚をビヨーンと引っ張ることができる
状態になることが多いようです。
RSPCA(英国動物虐待防止協会)のWEBサイトで里親募集を展開していた
トビー君は、幸運にも、愛する老猫を亡くしたばかりの夫妻の目にとまり、
大の仲良しの1歳年上のお兄ちゃんにゃんこ、クィントン君と一緒に、
晴れておうちの子になることができました。
トビー君のおなか周りの皮膚は、引っ張ると膝のあたりまで伸びるようで、
しかも、とってもデリケート。ブラッシングやクィントン君とふざけ合うときに
傷ついてしまうことも少なくないので、常に注意が必要なのだとか。
また、垂れ下がった皮膚の重さが健康面に影響を及ぼす恐れもあるとのこと。
見た目の問題だけではなく、やはり何かと大変そうですね。。
そして同居にゃんこのお兄ちゃん、クウィントン君には、
トビー君とはまた別の問題が。
ふわふわのロン毛もゴージャスで、見た目はとってもイケニャンの
クウィントン君(写真:左)には、歯が1本もありません。
肉食獣のお猫さまにあるまじき、正真正銘の歯なしにゃんこなのです↓
参考にした記事には、クウィントン君の情報はほとんど書かれていないのですが、
気になったのでググってみたところ、この異猫兄弟にゃんこには
インスタデビュー済みのようで、クウィントン君のお口の中の様子がわかる
大アクビ動画がアップされておりました↓
わ、ホントだ!お口の中は、舌ぺろ以外は何にもない!
インスタの紹介文には、保護されたときに歯を全部抜いたと書かれているので、
生まれつき歯が生えてなかったわけではないみたいですね。
トビー君のお写真を中心に構成されたこんな動画も↓
デリケートなお肌の痛々しい様子も盛り込まれていますね。
ボディの問題を抱えるにゃんこを2匹もお迎えしているなんて、
飼い主さんは毎日のお世話が大変なことと思いますが、
兄弟いっしょにいられる幸せはプライスレス!
異猫の魅力を思う存分発揮して、インスタファンを増やしていただきたいなぁ♪
2ニャンのインスタアカウント、
その名も「おなか(tummy)と歯茎(gummy)」はこちら↓
Instagram:tummyandgummy
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