【英国発】ボブ君の突然のお別れ、その詳細が判明!
「ねこねこNEWS」で2日続けてお届けした世界的に有名な英国在住の
茶トラにゃんこ、ジェームズ・ボーエンさんの愛猫で彼の著書
『ボブという名のストリート・キャット』にも登場するボブ君の突然のお別れ。
その突然の訃報があまりにショックすぎて、仕事どころではなかった
ねこねーさんなのですが、さすがに今日のブログでは別のお猫さまのニュースを
取り上げて悲しい気持ちを吹き飛ばさねば!と思っていたのですが、
ついこないだまで元気な姿をSNSでアップしていたボブ君が、突如、虹の橋を
渡ってしまった理由がどうしても気になって…
昨日のブログでお伝えした銅像計画の署名運動の進捗を確認しつつ、
今日もまた、ジェームズさんとボブ君のFacebookページもチェックしてみました。
が、やはり依然として最期の瞬間についての報告はなし。
おそらくまだジェームズさんは悲しみに包まれていて、詳しい状況を説明する心境では
ないんだろうな…と思ったのですが、ブログ用のねこネタ探しをするために、
いつものように海外サイトのねこ関連ニュースを調べていると、
数時間前にアップされたと思われる英国のタブロイド紙「Daily Mail」の
ウェブサイトに「Reveald(判明)」の文字から始まるボブ君の死の謎について
語られた見出しを発見!
時にパパラッチ精神むきだしで悪名高い存在として知られる英国メディアの中でも、
「Daily Mail」はその最たる例として挙げられる存在ですが、「ねこねこNEWS」の
ネタ元としてもかなりの頻度で利用させていただいており、ねこ関連記事も多い
ねこ派メディアでもあったりするのです。
そんなこともあって、今回の記事もジェームズさんに直接取材したと思われる
ジャーナリストの方の熱意が伝わる見事な仕事ぶりで、かつてないほどの
長文記事になっていました。
ボブ君のファンで英語が読める方には、ぜひ原文をお読みいただきたいのですが、
結論から申しますと、ねこねーさんが思ったとおり、ボブ君は交通事故で
命を奪われてしまったようです。
ジェームズさんとボブ君はロンドンに暮らしていると、ねこねーさんは勝手に
想像していたのですが、実際のお住まいがあるのは、ロンドン市内から
電車で30分ほどで移動できるサリー州。ジェームズさんとボブ君、ジェームズさんの
婚約者のモニカさんと彼女の連れ猫ポムポムちゃんの仲睦まじい2人+2匹の
郊外ライフを送っていた模様。
ジェームズさんが最後にボブ君の姿を見たのは、土曜日の夜11時。
キッチンでボブ君に夜ごはんを与えた時だったそうです。
食後30分ほどして寝る時間になっても、いつもの寝場所であるジェームズさんの
ベッドの上の青いフリースのブランケットの上に姿を現さなかったボブ君。
彼のことを心配したジェームズさんは、外に出て愛猫の名前を呼びました。
心配で眠れなくなってしまったジェームズさんは、
その日はベッドに横たわることなく、婚約者のモニカさんといっしょに
家の中と外を行ったり来たりしながら、ボブ君の名前を呼び続けたそうです。
翌朝になっても、いつもなら声の届く範囲内にいるはずのボブ君の姿は見えず。
でも、完全室内飼いのにゃんこが多い日本と違って、英国の郊外では、
自由に外歩きができる飼い猫ちゃんは意外と多くて、しばらく家に戻ってこないことも
珍しいわけではありません。しかもボブ君は、元ホームレスにゃんこ。
外歩きにも慣れていて、お外に行きたい欲求が強かったのかもしれません。
もともと強い絆で結ばれていたジェームズさんとボブ君ですが、
新型コロナのロックダウン中には、さらにその距離が縮まり、家の中でいっしょに
過ごす時間が増えていたようです。ジェームズさんの著書を原作とした映画の
第二弾の撮影も昨年の秋には終わり、映画に出演するボブ君も俳優にゃんこの
お仕事を終えて、家でまったりするようになっていました。ご自宅に作られた
アウトドア気分が味わえるパティオで日光浴したり、いつものように
ジェームズさんの肩の上でリラックスしたりして猫生を満喫していたのです。
「ボブは僕といっしょにいることが好きだったんだ。どんな場所であるかは
関係なくて、ホームレス時代にコンクリートの上に寝袋を敷いて寝ている時でも、
友達の家のソファーやホテルのベッド、自宅の寝室でも、彼は僕といっしょに
いたがった。僕たちの間には特別な絆があって、そのことをお互いに
よく知っていたんだよ」と語るジェームズさん。
「いつかボブとお別れしなくちゃいけない日が来ることはわかっていた。
でも、こんなに早く、こんなかたちになるなんて…」
翌朝もジェームズさんとモニカさんは、行方不明のボブ君の捜索を続けました。
ボブ君の名前を呼びながら通りを歩いたり、ご近所の家のドアをたたいて
ボブ君のことを聞いてみたり、獣医さんに電話をかけたり、マイクロチップを
埋め込んでいるボブ君が近くの動物保護団体や野良ねこ用のシェルターに
保護されていないか確認することも忘れませんでした。
最初のうちは、ジェームズさんはボブ君が無事に家に帰って来るものと
思っていました。ボブ君は野良ねこ暮らしも経験しているにゃんこですから、
ジェームズさんも安心していたのでしょう。しかしながら、月曜の朝になっても
行方がわからず、何かよくないことが起きたのではないかという気持ちが
強まってきました。
「月曜日の夕方5時くらいに、突然、ひどい吐き気に襲われたんだ」
と、その日のことを振り返るジェームズさん。
それから1時間もしないうちに獣医さんから電話がありました。
「電話で「ボブがここにいるんだけど、悪いニュースだよ」と言われて、
僕は「お願いだから、言わないでくれ、言わないで」と言ってしまった。
でも獣医からは「ボブはアクシデントに見舞われて、息を引き取った」と
告げられたんだ」とジェームズさん。
ボブ君は車にはねられて頭部を激しく打ったことで血腫が発症し、
即死だったようです。ボブ君は、ボブ君をはねたドライバーではなく、
路上に横たわる彼を発見した人の手で動物病院まで運ばれたとのこと。
残念ながら、ボブ君の最期の詳細は誰も知ることができません。
もしかしたら、彼をはねたドライバーだけは知っているのかもしれませんが、
それが誰かもわからないし、もしかしたらそのドライバーも、
ボブ君をひいてしまった自覚がないかもしれませんから。
ボブ君の最期を想像して「Daily Mail」紙の取材を受けていたジェームズさんは
ひどく動揺したようです。「ボブは年を取ってきてはいたけど、まだ何年もいっしょに
いられると思っていたのに」「いつもそばにいたボブが近くにいないことに気づくと、
息ができないくらい苦しい。悪夢のようだ、ボブは僕の親友だったのに」
なんだかもう、ねこねーさんも涙目全開で記事を訳すのが辛くなってきたので、
このへんにしておきますが、ボブ君の遺骨はジェームズさんの自宅のボブ君の
お気に入りの場所に保管供養されるようです。追悼式を催すこと、
昨日のブログでもお伝えしたロンドンのコヴェント・ガーデンにボブ君の銅像を建てる
署名運動が進んでいることも、記事の中で言及されています。
これまでボブ君といっしょにホームレス支援活動を続けてきたジェームズさんは、
活動が続けられなくなることを懸念しており、ボブ君の名前を冠した
ホームレス救済基金の立ち上げも考えているようです。
ジェームズさんと婚約者のモニカさんは、2、3カ月の間に結婚式を挙げる予定で、
結婚指輪を運ぶ役目のリングベアラーをボブ君にお願いするつもりだったのですが、
その計画は今では果たせないものとなりました。
結婚式自体も延期することにしたというおふたり。
でも、おうちにはモニカさんの連れ猫のポムポムちゃんもおりますし、
ジェームズさんには、モニカさんといっしょにボブ君の分まで
しあわせをつかみとっていただきたいですね。
昨日の記事でも書きましたが、ボブ君の新作映画の公開もこれからです。
偉大なにゃんこの伝説はまだ始まったばかり。これから先も、ボブ君は、
ねこ界の偉猫として語り継がれてゆくにゃんこなのだと思います。
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