【英国発】キャットフード「Kattomeat」のCMに出演していた往年の白猫タレント、アーサー君(後編)
いよいよ「猫の日」月間の2月に突入ですね!
「ねこねこNEWS」も心機一転、張り切っていきたいところですが、本日は、昨日の投稿の続きです。
引き続き、英国のキャットフード「Kattomeat」の古典CMの顔として知られる白猫タレントのアーサー君の活躍にズームイン!
昨日の記事をまだお読みでない方は、以下のリンク先でアーサー君について予習してから今回の記事をご覧いただけると理解が深まるかと思います。
画像を中心にアーサー君の活躍をご説明した前編の記事はこちら↓
1月 31日:【英国発】キャットフード「Kattomeat」のCMに出演していた往年の白猫タレント、アーサー君(前編)
今回は、実際にアーサー君が出演していたCMをご紹介♪ 60年代から90年代まで継続されたご長寿CMシリーズだけあって、YouTubeにはいくつもの過去CMが投稿されています。
貴重な古い映像資料ばかりなので、リンク切れしないうちにできるだけたくさんご覧いただきたいと思い、検索してヒットしたものを、とりあえずありったけ取り上げておきますね。
「Kattomeat」を販売していたSpillers社は、1829年に製粉所からスタートした会社。グレイハウンドレースで使われる犬用ビスケットの製造販売を手がけるようになってからペットフード事業を拡大していったようです。
Wikipediaによると、その後、同社のペットフード事業は1998年にネスレに売却されたとのこと。
そのため、すでにCM制作当時の販売元は消滅しており、「Kattomeat」の公式な映像アーカイブなどは存在しない模様。YouTubeに投稿されている動画は制作年が不明なものもあるため、正しい時系列でご紹介できるか謎なのですが、古そうなものから順番に並べてみます。
まずは、いかにも古そうな白黒映像のCMから。
大人にゃんこのアーサー君が子猫のサム君に「Kattomeat」の栄養成分について教えてあげるナレーション展開です↓
「Kattomeat」を知り尽くしているアーサー君はビタミンなどの栄養素なども熟知していますが、チビにゃんこのサム君は、栄養なんてどうでもよくて、ただ美味しいから「Kattomeat」が好きなのです、という内容になっております。
お得意の猫缶におててをつっこむ演技はもちろんですが、「Kattomeat」を食べようとする子猫のサム君を制するアーサー君の名演にも注目です!
次の映像も、おそらく上記のCMと同時期に制作されたものと思われます↓
ぞろそろと群れになって登場する子猫ちゃんたち。「Kattomeat」食べるアーサー君を見にきた子、「Kattomeat」に入っているビタミン類に興味がある子、などなど、彼らがやって来た理由はさまざまなのですが、ほとんどの子が、美味しいキャットミートを食べることが一番の目的のようですね。
アーサー君は「Kattomeat」を爆食いする子猫たちの様子を気前よく見ています。最後に肉球スタンプを押しているのは、アーサー君ファンの子猫ちゃんからサインをねだられたからなのでしょうか?「名声を得てからも、アーサーは変わることがないのです」という最後のナレーションが、アーサー君の寛大さを表現しています。
カラー映像になると、ますますアーサー君の白猫として美しさが際立ちます。
こちらの映像は、アーサー君が、ねこ仲間たちに「Kattomeat」の美味しさをおすすめしているCMです↓
にゃんこフレンズたちは「Kattomeat」を食べてみせているアーサー君の様子を近くで眺めているのかと思いきや、じつはそうではなくて、映画館のスクリーンを観るかのようにテレビに映るアーサー君のCMを鑑賞していた、というオチです。
ラストカットの「Kattomeat」のロゴ上を歩くアーサー君のシーンが、ねこねーさんはとても好きです。クラシック感があって映像的に美しいですよねー。
ちなみにそのシーンに流れる音声は、当時使われいたタグライン ‘Arthur wouldn’t put his name to anything else’.
直訳すると「アーサーは自分の名前をほかの何にも付けません」って感じなのですが、このフレーズは、後に「Kattomeat」のブランド名が「Arthur」に改名される際にも影響していそうな気がします。
お次は、公開年が明記されている1989年のCMです。男性ナレーターの声とエンディングのロゴ処理は、上記のCMと同じ。内容的には、ふたつめにご紹介した白黒動画と似ていて、アーサー君が子猫のファンたちに「Kattomeat」の美味しさを伝える展開になっています。
「子猫のファンたちは、アーサーのサインより「Kattomeat」を欲しがる」というオチになっていますが、CMの設定とはいえ、これだけたくさんの追っかけにゃんこがいたなんて、アーサー君は大人気だったんですね!
アーサー君の誕生日がテーマになったCMもあります。
それがこちらの1991年公開のCM。もちろん、お気に入りのプレゼントは「Kattomeat」。ラインアップも5種類に増えて、缶のサイズも小さくなりました↓
ナレーションでは、「Kattomeatのレシピのほうが、おばさんから贈られたネクタイよりセンスがいい」と言っているのかな?
ねこねーさんは、サイケ柄のネクタイをしめたアーサー君も見てみたかったんですけどね。きっとお似合いですよ(笑)
以下のCMも、1990年代と書かれているだけで正確な公開年は不明。ですが、ナレーター男性の声などを考えると、上記の動画と同じシリーズかな↓
「Kattomeat」の新しいレシピを試食するために子猫のジョージをディナーに招いたアーサー君。「味の好みは同じかもしれないけれど、音楽の好みまでいっしょとは限らない」というナレーションと合わせて姿を現すジョージ君は、いかにも現代っ子風。スケボーに乗って颯爽と登場します(笑)
パンク調のBGMとジェネレーションギャップに悩むアーサー君の組み合わせが微笑ましいCMです。
男性ナレーターの声も変わって、演出手法も変わったのが、以下の動画。制作年は不明ですが、こっちのほうが先ほどの動画より新しい感じがします↓
「Kattomeat」の美味しさが世の中に知れ渡った結果、アーサー君の猫缶まで近所のにゃんこに狙われるようになってしまった、というお話。でも、犬小屋に隠しておいた「Kattomeat」だけは盗み食いされていなくて、めでたし、めでたし♪
先ほどもチラッと書きましたが、「Kattomeat」のブランド名はアーサー君の人気を汲んで、1992年に「Arthur」と改名されます。
じつは、製造販売元のSpillers社は1950年代から「Kennomeat」という名前の缶入りドッグフードも販売していていました。こちらもお犬さまタレントたちが出演するCM(飼い主とわんこの立場が逆転するシリーズ)が大人気を博したのですが、90年代に「Kattomeat」の名前が「Arthur」に変わった時には、ドッグフードの「Kennomeat」の名称は消滅したとWikipediaには書かれています。
何か大人の事情があったのでしょうか? キャットフードが「Arthur」として生き延びることができたのは、白猫のアーサー君の人気がそれだけ根強かったからなんじゃないかと、ねこねーさんは勝手に推測しております。
商品名が「Arthur」になってから制作された1994年のCMがこちら。アーサー君は、甥っ子3匹組をディナーに招いて、その後、いっしょにテレビで映画鑑賞をします。でも、映画のセレクトを間違えてしまって、とんでもない恐怖映画を流してしまうのです。。↓
アーサー君が子猫たちと鑑賞していたのは、映画「名犬ラッシー」!
人間たちには可愛くて賢いわんこのラッシーですが、お猫さまたちにとっては恐怖以外の何物でもない。。というブリティッシュジョークです(笑)
最後にお届けするのは、こんなCMまで作っていたんだ。。と思わせる意外性のある演出です。まずは実際の映像をご覧ください↓
落ち着いた雰囲気がスタイリッシュで素敵だったアーサー君のCMにあるまじきサイケ感!
でも、これには理由があって、新商品の「Choice Chunks」は今までとは違ったキャットフード。広告も今までとは違ったテイストにすべき、とアーサー君は考えたのです。
が、しかし、「やっぱり違う」と思って、肉球でリモコンのOFFボタンを押したというわけです(笑)
この感じでアーサー君のCMが制作され続けていたら、2020年代にはどんなCMが作られていたのかなぁ?きっとコロナ禍をネタにしたブリティッシュジョークをぶちかましてくれていたことと思います。
たまには、こんなふうにクラシックCMに目を向けてみるのもよいですね。ねこねーさんも今回の記事化を通して、たいへん勉強になりました。
機会があれば、またお猫さま関連の未発掘ネタを探してみようと思います。